従来工法

断熱性・気密性

吉田兼好の徒然草の有名な一節に「家を建てるなら夏を考えて造りなさい。冬は住もうと思えばどこでも住める」といった内容があります。このようなことから昔ながらの日本の家は、断熱性よりも風通しを重視し、冬は寒いと思う方が多いようです。しかし、木造軸組工法の断熱性能は、けっして低いわけではありません。下の表を見れば分かるように材料単体で比較すれば、木材は鋼の約3470倍、コンクリートの約9倍の断熱性能があります。

いろいろな材料の熱伝導率

物質 温度(℃) 熱伝導率λ(kcal/m・h・℃)
0 347
銅(ステンレス) 0 21.1
ガラス(バイレックス) 30〜75 0.937
コンクリート 常温 0.860
木材(スギ、エゾマツ、密度0.30〜0.45) 20 0.08
木材(ヒノキ、ラワン、密度0.46〜0.60) 20 0.11
合板(密度0.55) 20 0.11
ポリエチレン 常温 0.068〜0.103

(出典)理科年表などから作成

断熱・気密性能を比較する目安としてQ値(熱損失係数)・C値(相当すき間面積)があります。この数値は小さいほどよいとされ、国が高断熱・高気密と評価する基準(次世代省エネ基準)は千葉県周辺エリアの場合Q値2.7以下、C値5以下となっています。
この基準をクリアするカギは工法ではありません。断熱材の質・厚さと施工精度です。厚い断熱材をきちんと隙間なく外壁などに充てんすれば、木造軸組工法でも基準をはるかに下回る暖かい家にすることが可能です。

いろいろな材料の熱伝導率

地域の区分 都道府県 【Q値】
熱損失係数
(W/m2K)
【C値】
相当すき間面積
(cm2/m2)
夏期日射取得係数の
基準値
T地域 北海道 1.6 2 0.08
U地域 青森、岩手、秋田 1.9 2
V地域 宮城、山形、福島、栃木、長野、新潟 2.4 5 0.07
W地域 茨城、群馬、山梨、富山、石川、福井、岐阜、滋賀、埼玉、千葉、東京、神奈川、静岡、愛知、三重、京都、大阪、和歌山、兵庫、奈良、岡山、広島、山口、鳥取、香川、愛媛、徳島、高知、福岡、佐賀、長崎、大分、熊本 2.7 5
X地域 宮崎、鹿児島 2.7 5
Y地域 沖縄 3.7 5 0.06

おもな断熱材

グラスウール

ガラスを原材料とする繊維系断熱材。耐火性能が高く、ポピュラーな素材なので比較的安価。一方で気密施工には熟練を要する。

ロックウール

玄武岩などを原材料とする繊維系断熱材。耐火性能が高く、シロアリの被害を受けにくい。グラスウールと比較すると若干高価。

フェノールフォーム

発泡プラスティック系の断熱材。断熱性能が高く、長期間性能を維持するが、高価。

耐震性 耐風性 耐久性
耐火性 断熱性・気密性 防音性